今回は、兵庫県神戸観光の王道ではなく、その隙間、
というスポットを紹介したいと思います。
それが、兵庫県神戸市中央区の旧居留地に位置する大丸神戸店別館、旧居留地38番館の1階で、買い物客を見守るニケの像です。
私はなんとなく、神戸の代名詞としては、大丸神戸店とその周辺が思い浮かびます。
もちろん、それだけではないのですが、大丸神戸店とその周辺は、神戸の代表的な建物と土地のひとつであるといって良いと思います。
道のり
まず、いつもの大丸神戸店の駐車場に車をとめまして、BEAMSのビルを北へ進み、
旧居留地38番館に入ります。
すると、このような光景が目に入ります。
地図です
旧居留地38番館
ちなみに、旧居留地38番館とは、旧居留地にある歴史的建造物です。
名称にある「38」という数字は、外国人居留地時代の区画番号を意味します。
百貨店の大丸(現大丸松坂屋百貨店)が所有し、
北側と西側に隣接する大丸神戸店の倉庫として使われていたそうです。
現在では、写真のように、建築の価値を生かして店舗の一部として用いられています。
1980年代、旧居留地が「最も神戸らしい街」に再生するきっかけとなる象徴的な建物の一つでもあると言われています。
②旧居留地38番館
壁に案内プレートがありました。
1階は、HERMES(ファッションブランド)
2階は、Comme Des Garçons (服屋さん)
3階は、L’Appartement(服屋さん)
4階は、PATISSERIE TOOTH TOOTH SALON DE TERRASSE
(ランチもできるカフェですね)
1階に、今では珍しい? 電話BOXがあったので、思わず撮影してみました。
しかし、そこはやはり、ハイブランド HERMES が入店する旧居留地38番館です。
冷やかしでは、入店しにくいような気がします
女神ニケ
読んでみましょう。
ニケの像
ニケとはギリシャ神話の神のひとりであるアフロディテの娘で、
航海中に糸を紡いだり、様々な役立つものを作り出す、
「生産の神」
と同時に
「勝利の神」
の象徴です。
古代から航海の先に航海の危機を乗り切り、
安全と将来の夢の実現を祈願して
女神の像として取り付けられていました。
神戸店では以前、建物を船に例え、
安全で素晴らしい航海を祈願して
トアロード玄関の柱に設置していました。
神戸店の復興のみならず、
地域の皆様方の復興を祈願して
ここに再び設置いたしました。
昭和48年製作 向井良吉氏 監修
平成9年3月2日
と、このプレートを見たときに感じたのが、今回この像を取り上げた理由でもあります。
我々の復興も祈願してくれていたんですね。
また、この像は、つまり
大丸神戸店という巨大な船の、船首像でもあったわけなんですね。
と思わず唸ってしまいました。
お店を船に例えるのも、粋ですが、
そこにさらに、船首像まで設置するとは、。
加えてそこには秘めた想いまであったんですねぇ、。
女神ニケとは?
女神ニケとは、プレートに記されていたように、ギリシャ神話の神のひとりです。
もっとも有名なのは、ルーブル美術館に展示されている、サモトラケのニケ でしょう。
大理石製で紀元前190年頃に制作されたギリシャ彫刻の傑作といわれています。
空から船のへさきへと降り立った様子を表現した彫像だそうです。
この翼を持った女神ニケが、キリスト教の天使のモデルと言われています。
もうひとつ、有名なエピソードは、
スポーツ用品メーカーである、NIKE の社名の由来でしょう。
NIKEの前身であったブルーリボンスポーツ社が新しい社名を考えていたときに、
社員の夢に、女神ニケが現れたそうです。
ニケ
↓
NIKE
↓
英語読みでナイキとなります。
設置場所について
このニケの像が設置されている場所は、旧居留地38番館の1階。
そして、1階のテナントには、ファッションブランドの HERMES。
今度はこちらを英語読みすると、ヘルメス。
ヘルメスといえば、ギリシャ神話の旅人と商人の神様。
そう、女神ニケと、トリックスター・ヘルメス。
そう考えると、面白くないですか?
もしかしたら、わざとやっているのかも‥‥。
なんて妄想が広がります。
もっとも私の場合、このニケの像を確認して、
そこから階段を降りて、大丸神戸店に入店するのが、決まったコースです。
そうすると、
ちょうどいいランドマークです。
おまけ
大丸神戸店(旧居留地38番館)の前の道、
神戸留地の街並み、おしゃれですよねぇ。
このおしゃれな街並や景観を守るために、神戸居留地ではあるものを設置しないことになっています。
そのある物とは一体なんでしょうか?
この問題を教えてもらって、なるほど~確かにないなぁ、と思いました。
答えは、
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、
、
、
、
。
自動販売機です。
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